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平成28年度税制改正「消費課税」


軽減税率制度の創設

(1) 軽減税率制度の概要

消費税率引き上げに伴い、低所得者に配慮する観点から、

平成28年4月1日より「酒類・外食を除く飲食料品」及び「週2回以上発行される新聞の定期購読料」

 を対象に消費税の軽減税率制度を導入

軽減税率対象品目の税率は8%(標準税率は10%)

複数税率制度の下で適正な課税を確保する観点から、

昭和33年4月より適格請求書等保存方式(インボイス制度)を導入

平成29年4月から4年間は事業者の準備等の執行可能性に配慮し、簡素な方法

 (区分記載請求書等保存方式及び税額計算の特例)を導入

(2) 税額計算の方法

①区分記載請求書等保存方式  平成29年4月から平成33年3月まで

現行の請求書等保存方式を維持しつつ、区分経理に対応するための措置

請求書等                                  「区分記載請求書」

                                          請求書    

 売り手が発行する請求書等の記載事項        ●●御中                                                                                                                                              □月分  21,800円(税込)

  現行の記載すべき事項に、                  □月1日 牛肉2kg*       5,400円

  ①軽減税率の対象品目である旨                □月8日 割箸4箱    5,500円

  ②税率ごとに区分して合計した対価の額(税込)               

  が追加                          合計          21,800円

 買い手は、区分記載請求書の保存が仕入れ控除の要件           (10%対象 11,000円)

                                        (8%対象  10,800円) 

                                                                                     ▲▲(株)

                                   「*」は軽減税率対象であることを示します。

納付税額の計算方法

 現行と同様、適用税率ごとの取引総額に110分の10,108分の8を乗じて売上げ(仕入れ)に係る消費税

  額を計算する「割戻し計算」を維持

経過措置(売上税額の計算の特例、仕入れ税額の計算の特例)

 売上げを税率ごとに区分することが困難な事業者が、売上の一定割合を軽減税率対象品目の売上

  として税額計算することができる特例を設置

 仕入れを税率ごとに区分することが困難な事業者が、仕入れの一定割合を軽減税率対象品目の仕入れ

  として税額計算することができる特例設置の他、簡易課税制度の事後選択による適用等を認める

②適格請求書等保存方式   平成33年4月以降

□請求書等                                適格請求書

 売り手が発行する請求書等の記載事項                     請求書

  区分記載請求書の記載すべき事項に、          ●●御中                             

  ①登録番号                       □月分  20,000円(税抜)

  ②税抜価格又は仕込価格を税率ごとに区分して合計した      消費税  1,800円

    金額及び適用税率              □月1日  牛肉2kg*           5,400円

  ③税率ごとに区分して合計した消費税額等    □月8日  割箸4箱      5,500円 

   が追加される                         

                      合計  20,000円     消費税  1,800円

                        (10%対象 10,000円  消費税 1,000円)

                        (8%対象  10,000円   消費税 800円)

                     ▲▲(株)          登録番号xxx-xxx                                                                   

                                                         「*」は軽減対象であることを示します。

 平成33年4月1日より、適格請求書発行事業者登録制度の登録を受けた課税事業者(売り手)は、取引の

  相手方(課税事業者)から求められた場合の適格請求書等の交付及び写しの保存が義務づけられる

 買い手は、適格請求書等の保存が仕入れ控除の要件(免税事業者は適格請求書等を交付できないため、

  免税事業者からの仕入れは、仕入れ税額控除できない(経過措置有)

納付税額の計算方法

  売上税額・仕入税額の計算は適格請求書等に記載された消費税額を積み上げる「積上げ計算」と適用税率

 ごとの 取引総額に110分の10、108分の8を乗じて売上げ(仕入れ)に係る消費税額を計算する「割戻し計算」

 の選択

(3) 安定的な高級税源の確保

  軽減税率制度の導入に当たっては、財産健全化目標を堅持するとともに「社会保障と税の一体改革」の

 原点に立って安定的な恒久財源を確保するため、平成28年度税制改正法において次に掲げる旨を規定

 ①平成28年度末までに歳入及び歳出における法制上の措置を講ずることで、安定的な恒久財源を確保

 ②財政健全化目標との関係や平成30年度の「経済・財政再生計画」の中間評価を踏まえつつ、消費税

  制度を含む税制の構造改革や社会保障制度改革等の歳入及び歳出の在り方について検討を加え、

  必要な措置を講ずる

(4) 軽減税率制度の円滑な導入・運用のための検証・取組み

   軽減税率制度の円滑な導入・運用のため、平成28年度税制改正法において次に掲げる旨を規定

  ①軽減税率制度の導入に当たり混乱が生じないよう万全の準備を進めるため、政府に必要な体制を

   整備するとともに事業者の準備状況を検証しつつ、必要に応じて軽減税率制度の円滑な導入・運用に

   資するための必要な措置を講ずる

  ②軽減税率制度の円滑な運用及び適正な課税の確保の観点から、中・小規模事業者の経営の高度化を

   促進しつつ、軽減税率制度の導入後3年以内を目途に、適格請求書等保存方式(インボイス制度)に係る

   事業者の準備状況及び事業者取引への影響の可能性、軽減税率制度導入における簡易課税制度への

   影響、経過措置の適用状況などを検証し、必要と認められるときはその結果に基づいて法制上の措置

   その他必要な措置を講ずる。

 

その他の措置

外国人旅行者向け消費税免税制度の拡充

  外国人旅行者による旅行消費の経済効果を地方に波及させる観点から、平成28年5月より、

 ●免税販売の対象となる購入下限額を5,000円に引下げ

 ●免税点から運送事業者を利用して海外へ免税対象物品を直送する場合には、購入記録票の作成を

  省略するなど免税手続きを簡素化

 ●ショッピングセンター等が商店街等の組合員である場合には、商店街の組合員でないショッピングセンター

  等の各店舗と商店街等の各店舗のおける免税手続きを「免税手続きカウンター」でまとめてできるよう拡充

 

  

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